ICMIF Biennial Conference 2015
ホスト団体ご挨拶
2015年ICMIF総会がアメリカのミネアポリス市で開催されるはこびとなりました。ホスト団体を務めるスライベント・フィナンシャル社の全職員と200万人の契約者を代表して、ご挨拶申し上げます。

エンターテインメントの中心地ロスアンジェルスと、金融の中心地ニューヨークの間に広がるアメリカ中西部、その最北端に位置するミネソタ州の拠点都市がミネアポリスです。北の森林地帯と南の肥沃な農地に囲まれたミネアポリスは、交通の要衝として古くから多くの旅人をお迎えしてきました。

西に広がるグレート・プレーンズ(大草原地帯)は、アメリカの国民的朝食であるパンやシリアルの原料を産出する穀倉地帯です。ここで生まれた産業は、豊富な天然資源を利用して新しい国家作りに貢献してきました。

ミネアポリスという市名は「水の都市」という意味です。多くの湖沼や、ミシシッピ川のような大河川から小川まで、市内にある豊富な水が町の魅力です。古くからある製粉業は、かつてミシシッピ川の水量を動力源とした水車を利用して開拓者の食を支え、世界各地に食糧を供給してきました。

今日、ミネアポリスは、革新的技術や研究、芸術の中心地として発展しています。しかし今でもなお、町を昔から見つめてきた湖の水辺に立つと、アビなど水潜り鳥の忘れがたい鳴き声を耳にすることができるかもしれません。

多くのアメリカ国民はこの地を精神的故郷と考えています。勤勉で、倹約を心がけ、強い精神力を持ち家族を大切にする人々が暮らす土地、というイメージを抱いているからです。実際、ミネアポリスを開拓した祖先は、わたしたちICMIF会員団体を結び付けている協同の精神と同じ精神を持っていました。この精神は今でも生き続けています。スライベント・フィナンシャル社が100年近くにわたりミネアポリスを本拠地としている理由もここにあります。

以上のような理由だけを見ても、ミネアポリスが2015年ICMIF総会開催地としてふさわしい都市であることがお分かりいただけるものと思います。スライベント・フィナンシャル社は、総会参加者の皆様を深い友情をもって歓迎いたします。皆様との出会いが心を豊かにするからです。わたしたちはそれに報いるためにも、すばらしい総会とするよう努力いたします。

スライベント・フィナンシャル社 社長兼最高経営責任者  ブラッド・ヒューイット

2015年ICMIF総会がアメリカ・ミネアポリス市で開催されるにあたり、ICMIF事務局長としてご挨拶申し上げます。

意外に思われるかもしれませんが、ICMIF93年の歴史の中で、総会がアメリカ合衆国で開催されたのは、過去に1回しかありません。2015年は、スライベント・フィナンシャル社のヒューイット社長をはじめとする関係者の先見的なお申し出のおかげで、アメリカの協同組合運動の中心地であり風光明媚な美しい都市としても知られるミネアポリスでICMIF総会を開催するはこびとなりました。

2013年に南アフリカ・ケープタウンで開催された前回総会は、参加者数が過去最大となり、総会後のアンケートでも過去最高の評価をいただくことができました。ICMIFでは、2015年総会もそれを上回るような規模と内容を持ち活力に満ちたものとするべく、鋭意準備を進めております。

ICMIFは2015年から「影響力の行使、有益な情報の共有、人脈交流の推進」の3本柱に基づく新戦略を採用しています。総会は、この3分野における協同組合/相互扶助の保険組織の取り組みと成果を内外に披露する機会となります。

2015年総会のスローガン「ただの保険ではありません」は、協同組合/相互扶助の保険組織がもたらしている違いや付加価値を反映しています。協同組合/相互扶助の保険組織は、商品開発、保険引受、資産運用から商品販売、サービス、保険金請求処理などあらゆる面で組合員(顧客)中心主義を貫く組合員(顧客)のための保険事業として、保険に通常期待されるものを超えた存在となっています。さらに、地域支援や気候変動への取り組み、貧困緩和などの分野でも他を大きく上回る責任感を示しています。協同組合保険/相互扶助の保険が「ただの保険ではない」のは、そのためです。

2015年総会は、これまでとは違った総会になるはずです。総会第1日目は、世界的に著名な人物や、国際連合、G20、経済協力開発機構(OECD)、保険監督者国際機構(IAIS)など国際機関の代表者を講演者にお迎えし、ICMIFが世界市場で果たしている影響的役割をテーマに考察します。第2日目は、指導力をテーマに、マイク・プリトゥーラ氏(マッキンゼー・アンド・カンパニー、グローバル保険・金融サービス部門責任者)をはじめとする国際的なビジネスオピニオンリーダーを迎えて、保険業界の最新動向と革新的取り組みを探ります。競争上の差別化に焦点を当てた第3日目は、ホリー・ランソム氏(起業家でG20ユースサミット2014年共同議長)の講演などが予定されています。

総会直前の2015年10月6日(火)には、ICMIF年次総会が開催されます。ぜひ総会にもご出席になり、ICMIFの運営管理に参加し、議決権を行使し、ICMIF会長と事務局長の報告に耳を傾けてくださいますようお願いいたします。

2015年ICMIF総会は、協同組合/相互扶助の保険組織が「ただの保険ではない」ことを示す絶好の機会です。ぜひともご出席賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

国際協同組合保険連合(ICMIF) 事務局長  ショーン・ターバック